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観光スポット:厩戸(うまやど)王子跡

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 史跡には、厩戸王子は1201年(建仁元年)10月7日、後鳥羽上皇が参られ、信達宿に宿泊されたとある。平安時代の後期以来、皇族貴族の参詣を目的に京都から熊野に旅する風習が続いたが、ここもその熊野街道であった。後に武士や庶民にまで広がるが、このような遥拝所・休憩所は各地に作られていった。

 馬戸王子、馬留王子、筆王子とも呼ばれる。熊野への道中にある熊野大社を遥拝する「街道の遥拝所」のひとつ。
 筏(いかだ)の力を借りて樫井川を越え、急な坂を上がった高台にあるので、遠方まできれいに見渡せる周囲の景色を眺め、休憩するには絶好の場所である。

 当時は石のホクラがあり、社地は360坪あるお見取り場という大地だったという。社は明治40年に一岡神社に合祀された。

 戦国時代に終わりを告げる大坂夏の陣、その前哨戦であった樫井の合戦(慶長20年4月)の戦場は、ここから見下ろす樫井川付近であった。この高台は紀州徳川方の本陣を置いた地点といわれるが、なるほど敵陣を観察し指示を出すには絶好の場所である。


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